連載 シリーズ01:MISAに関する一問一答 第16回
03-08 特別講義についてQ どのような方が来て、どのような話をされるのですか?
A 特別講義は年に8回ほどを予定しています。今の時代をリードしている人たちであったり、これから例えば10年ぐらいの時間が経ってもリスペクトされつづけるような人たちであったり、そういうお話ができる人たちに教壇に立ってもらおうと思っています。たとえば僕が教わった佐々木睦朗さんや、僕がコラボレーションさせてもらった建築家の方たちで調整を始めています。そうした方たちをMISAの教育の軸と捉えてお話をしてもらおうと思っています。具体的なお名前は、現在調整中なのでここでは明かせませんがみなさんのご存じの方たちになります。形にこだわるわけではありませんが、講演をしていただいた後に、僕も壇上に上がり会場のみなさんも含めながらクロストークをし、実りある時間にしていきます。
また、これは在校生だけでなく、外部の方にも開放する形の仕組みにしたいと思っています。時期が来たら随時みなさんにお知らせしたいと思います。
連載 シリーズ01:MISAに関する一問一答 第15回
03-07 ワークショップについてQ ホームページの年間スケジュールを見るとワークショップというのがありますがどのような内容ですか?
A 現在、通常のカリキュラムの間で年4回程度の開催を予定してます。前期と後期の間のタイミングやゴールデンウィークなど短期間的にまとまった時間がとれるタイミングで開催を予定してます。これは1週間で完了するカリキュラムで、僕ともうひとり講師に参加してもらいます。課題が出たり、ディスカッションをしたりといういわゆるスタジオ形式で進めていくもので、短期で特に実践・実習の部分を学習してもらうイメージを持っています。これは学校のレギュラーの科目とはまったく別のもので、MISAの学生がそれに追加として参加するケースもありますし、地方で構造の実務をされている方や建築を学んでいる学生が参加することもできる単独のカリキュラムです。
Tag:ワークショップ学校構造池田昌弘MISA
連載 シリーズ01:MISAに関する一問一答 第14回
03-06 演習科目の具体的内容Q 実習の具体的な内容を教えてください。
A 特に実践にあたる「実習」の部分では、通常の構造設計事務所の業務に匹敵するぐらいの時間を確保してやっていく形になります。だからその中にはさまざまなジャンルの実際に現在行われているプロジェクトもありますし、「仮想」と呼んでいる過去に僕が取り組んだプロジェクトを取り上げたり、様々な実務経験として必要とされる用件に必要なプロジェクトを取り入れていきます。
この「実習」という部分が僕がMISAを開校したいと考えた一番の部分です。通常の業務として構造設計事務所として構造設計の依頼を受けると、その時期時期によってさまざまな仕事が入ってきますが、オールラウンダーになるには何年もかかりますし、その前に卒業してしまうことの方が多いと思います。つまり、事務所在籍中にオン・ザ・ビジネストレーニングとして学ぶと、その在籍期間に担当してものを通してしか実践ができません。そうならないように、実習ではカリキュラムを組んでいます。学生は朝一番から一人一人に与えるデスクスペースでカリキュラムに従った「実習」を行い、そこを僕が順番に回って指導していく形で実践力を身につけてもらいます。個人個人によって足りない技術や知識、必要な志向性や決断力が違います。それを発見し修正し指導することで、その中からこれからの建築を産み出していく人材が生まれてくることを期待しています。
池田事務所のデスク
Tag:MISA構造建築池田昌弘学校実習構造設計事務所
連載 シリーズ01:MISAに関する一問一答 第13回
03-05 カリキュラム概要-3/3(前回の「Q 具体的なカリキュラムの内容を教えて下さい」のつづき)
……また、建築の構造設計を前提にしながら、MISAの教育の特徴として構造学ということを越えて軸にしたいことがあります。みなさんもときどき耳にすることがある「信頼性」です。これを「理論」と「思想」の両側面でとりあげます。
「信頼性」というのは、特に構造解析というものが関連していますが、NASAが人工衛星を打ち上げるときに、どれくらい安全な状態を考えたらいいのかというので生まれた信頼性理論によります。同じNASAのチームが後年に同じ信頼性理論を応用して金融のオペレーションに関わって現在の金融理論などを構築しています。その中でも構造に近い正解析のような話や金融工学など、それらのどこでどのようにリスクを採っていくのかというようなことを、これからの構造設計者として習得してもらおうと思います。それは僕の中では建築・構造といった概念を越えて、社会全般に通底する物で、それが同時にこの学校で学ぶべき「構造・学」に対してすごく大切だなと位置づけています。年間を通して講義のなかではこれに多くの時間を割いています。
Tag:学校建築構造学MISA池田昌弘信頼性NASA金融工学
連載 シリーズ01:MISAに関する一問一答 第12回
03-04 カリキュラム概要-2/3(前回の「Q 具体的なカリキュラムの内容を教えて下さい」のつづき)
……二つ目は「理論」です。これは先ほどの「実習」において構造設計の演習となるプロジェクトに実務として取り組みますが、そうしたことをやっていくためにベースとなるもの、あるいはその背景にあるもの、つまり一番根本にある発想というか考え方や解法を見つける意識というものをしっかり身に着けてもらうことをイメージしています。それは構造、建築、設備共にそれぞれの理論を学習するようなかたちですので、そうした「実習」と「理論」の両方をやっていくことで、それらが相乗効果を産み学生を成長させていくような全体構成を考えています。
三つ目は「思想」です。これに関しては、MISAの卒業生が、それぞれ独自性を保ちながらある共通した信念であったり思想をもった形で卒業してもらいたいので、しっかりと美学であったり、建築史だけではない技術分野も含めた歴史であったり構造学の枠に限らないものをMISA風に学習してもらいます。構造学というのは基本の理論や技術力を前提にしたときに、思想としか言い得ないものをもってそれぞれの構造設計者が存在していると思います。
(「3.5 カリキュラム概要-3/3」につづく)
Tag:池田昌弘建築学校MISA構造カリキュラム理論思想
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